早稲田大学基幹理工学部 学校推薦型(指定校)選抜 合格

Q.東筑高校での生活はどうでしたか。

―――もう、端的に言ったら最高でした。本当に、今から3年間送れる中学生は羨ましい。

(インタビューより抜粋)

 本校には学校推薦型(指定校)選抜として、早稲田大学や慶応義塾大学をはじめとして多くの私立大学から推薦枠が与えられています。今回はこの推薦制度を利用して早稲田大学に進学する生徒にインタビューを行いました。彼はラグビー部に所属し、3年10月まで部活動に励みながら早稲田大学合格を勝ち取りました。文武両道を果たした経験をご覧ください。 

(1)”合格”を見た瞬間はどんな気持ちでしたか。

 はい。合格が決まったときは率直に嬉しかったです。やっぱ部活(ラグビー)も頑張っていて、勉強を定期考査前とか、最低限のことはやっていたので、そのことが報われたことがとても嬉しかったです。

(2)入試内容はどのようなものだったか教えてください。

 まず、志望理由書などの出願書類と、あとは対面での面接でした。面接官が2人で僕が1人でした。

(3)出来栄えはどうだったか教えてください。

 面接は、そうですね。 完璧にほぼほぼ近かったです。けど、ちょっと1個困る質問されて、ちょっとそれで詰まったみたいな。

―――その完璧に、っていうのは想定してた質問がほぼ出たみたいな意味で?

 はい。学校の進路資料室にある先輩の経験談みたいな資料があるんですけど。それに書いてたことが、ほとんど出て。準備してきたことがそのまま。

―――なるほど。困る質問というのは・・・?

 数学の成績が、2年生のときが悪くて、、、そこをちょっと言われて、ン・・・と詰まったんですけど…、「これから挽回します。」って言って。

―――それで挽回している最中なのね。

 はい(笑)

(編注:インタビュー対象の彼は、合格後も土日含め学校の自習室に通い詰め、勉強を続けています。)

(4)なぜこの入試形式で受験しようと思ったのか教えてください。

 そうですね。僕が将来パイロットになりたいって夢があって、そのパイロットになる上で、航空機の安全運航というのを自分の中で研究したいみたいな。それをちょうど学べるのが、この早稲田の基幹理工学部にあって。それもちょうど指定校推薦であったので、ぜひ挑戦してみようって思いまして。

―――ぴったり合うところがあったんだね。それ以外の選択肢はあったの?

  早稲田の合格が発表されるまでは、熊本大学を目指してて。早稲田が不合格だったら熊本大学に行こうと思ってたんですけど、早稲田に受かったので。

(5)高校での教科学力の成績はどうだったんですか。

 高1の頃は頑張ってついていけてたんですけど…。体育と日本史だけは5(編注:評定5)でした。

―――なるほど。3年での模試の判定とかは?

 模試の判定は、CとかDとかでした。

(6)出願前、学校ではどのような指導を受けましたか。

 僕の担当が国語の先生で。志望理由書の添削をめっちゃしてもらいました。もう何回も行って。誤字脱字から、、、いろんな文脈から、、、全部見ていただきました。

―――なるほど、内容が変わったりすることってあったの?

 いや、僕の書きたいことはもう決まってて、それがうまく伝わるように教えてくれました。

―――なるほど。実際の内容は、パイロットになりたいことに関しての内容?

 そうですね。パイロットになるために、まず高校でやった課題研究があるんですよ。2、3年で。そのことも書いて、あとは人柄とか書かなきゃいけないんで。2年生のとき、体育祭の団長やったんですよ。団長のことを書いて、あとは、ラグビーやってたんで、そのラグビーのことを書きました。

―――自分の将来にかかわることを課題研究でやってたから、よかったね。

 僕、本当に、2年のはじめは課題研究を違うテーマでやってたんですけど、たまたま担任の先生が「将来使えるかもしれないんじゃないか」と言ってくれて。それをちょっと聞いて、それなら飛行機に関係したことをテーマにしよって思って。

(7)受験前、学校ではどのような指導を受けましたか。

 面接は初めてだったんで、まず(面接室に)入るところからとか、礼儀作法とかを全部教えていただいて。あとは、目線の使い方もそうだし、質問の答え方。コンパクトに伝えるということを教えていただきました。

(8)高校時代の取り組みについて、出願や入試でアピールした内容を教えてください。

 1個目が課題研究です。具体的に言ったら、高2の頃には、パイロットはやっぱ判断力が大事なので、その判断の仕方というか、良い判断をするにはというテーマで調べて。で、高3の頃は、今の飛行機は自動操縦が取り入れられてて。その自動操縦は果たして安全なのかというテーマで調べました。そのことについて、高校では文献調査だけだったので、大学ではもっと深く研究したいってことをアピールしました。

―――なるほど。それ脈絡があるよね。高校で興味関心があって課題研究をやって、これじゃ不十分だから大学でやりたいみたいな。

―――2年生のときのその判断力の課題研究は、パイロットとしての判断力?それとも航空機とは別で、判断力そのものに関してもの?

 そうですね。内容としては判断力そのものだったんですけど、個人的にはパイロットになりたいという思いが背景にあって。

―――なるほど。それをある程度念頭に置いた上での内容だったということですね。1つ目はそれで、2つ目が?

 2つ目が、高2の体育祭団長です。まず、東筑はブロック対抗じゃなくて、学年対抗で体育祭を行ってて。その体育祭の団長をやって、正直、コミュニケーションエラーとかよくあるんですけど、本当に駄目駄目で・・・。けど、そんな中で副団長とかが協力してくれて。協力の大事さに改めて気づきました。

 3つ目が、ラグビー部だったことで、やっぱラグビーはもう、精神的にも肉体的にも鍛えられる種目で。もう本当に、多くのことを学べてよかったっていうことをアピールしました。

―――2年生のときは知らなかったけど、よくやったよね。ラグビーで部活をやりながら、団長でしょう。

 実はやりたい人が誰もいなくて、、、だけど結果的にはやって良かったなって思ってます。

(9)高校時代にどのようなことに力を入れてきたかを教えてください。

 ラグビーですね。ラグビーは正直、自分の高校生活の中でも、ほとんどの時間をラグビーに費やして。グラウンドの練習もそうだし、日常生活でも。やってて疲れるところはあるんですけど、それをどう気持ちを切らさずに、一度ベスト8から落ちて、その負けたときの気持ちを持ち続けて受験勉強と並行しながら練習を頑張りました。

―――実際、3年の秋までラグビーがある中でやらなくちゃいけないの相当大変だったでしょう。

 いやあ・・・大変でした。大変でしたけど、ラグビーは得るものが大きくて、正直後悔はないです。

(10)進学して大学生活でやりたいことを教えてください。

 大学生活でやりたいことは・・・、楽しむというのも大事なんすけど、個人的には飛行機の研究をしたくて行ってるので、その飛行機についてもっと詳しくなりたいです。

(11)将来やりたいことは何ですか。

 世界一快適なフライトをするパイロットです。そう思ったきっかけが・・・。修学旅行で、僕沖縄行ったんですけど、沖縄行くにしても、海外のハワイ行くにしても、飛行機乗らなきゃいけなくて。僕の周りにも、飛行機初めての人だったり、怖いっていう人だったりがいて。そういう人たちを見てると、僕からしたら、んー、飛行機が怖がられてると思って。そういう人たちにも楽しんでほしいし。まあ実際、事故が特に最近は多くて、その事故が原因でそう思っちゃってる人が多いので。そういう人達をなるべく少なくして、快適なフライトができるパイロットになりたいです。

―――今さ、 AIが発達してきて、バスとかトラック運転手とかがいなくても運転できるかもって言われてるよね。飛行機もさ、自動操縦が結構多いわけでしょ。それに関しては、どうなるだろうとか思ったりしないの?

 そうですね。それもちょうど高3の課題研究で調べて。今のスタイルが、全部が自動じゃなくて、離着陸は絶対に人なんですよね。

―――それは法的に定められてる?

 そうです。人間の特徴とAIの特徴で言ったら、人間は短い時間だけ繊細なことができるじゃないですか。けど、AIは長時間、人間ほど繊細じゃないけど、一定の能力を発揮するじゃないですか。なので、離着陸っていう、一定の短い時間は人がやって、その他のフライトは全部自動操縦っていうやり方があって、実際自分もその方法はとてもいいなと思って。

―――いつからパイロットを目指すようになったの?

 3歳ぐらいです。

―――3歳?!

 もう本当に覚えてないですもん。

―――他のものに興味関心が移ったことはなかったの?

 1回あります。自分視力が悪くて。視力が悪いとダメっていう情報を聞いて、中学校のときぐらいに。そのときにあきらめて、航空管制官っていう、航空保安大学校行ったらなれるやつあるんですけど、それを目指してたんですよ。けど、東筑入って最初に、夢ナビライブってのがあって、それがきっかけで、講座で飛行機のパイロット系の講座を取って、それで知ったんですよ。目が悪くても大丈夫だよっていうことを。本当にそれがきっかけで、今はパイロットかなと思って。

―――なるほど。すごいな。3歳からか。3歳のあなたに何が・・・

 いや、なんかハッピーフライトって映画があって。なんかそれ見て、それは別にパイロットがメインじゃないんですけど、なんかパイロットに。

(12)東筑高校での生活はどうでしたか。

 もう、端的に言ったら最高でした。本当に、今から3年間送れる中学生は羨ましい。

―――どういった最高さなの?

 そうですね。まず、いろんなことができる機会が多くて。さっき言った、そのパイロットを目指せる、パイロットがOKってなったのが夢ナビライブっていうイベントで。そういう職業に関われることが多くて、自分の将来を見やすい機会が多かったです。あとは、東筑生はやっぱ人柄がいい人が多くて本当に生活しやすかったです。あとは個人的には、修学旅行はめっちゃ楽しかったです。

―――何が一番印象深いというか面白かったとかありますか。

 修学旅行、多分行くとこは違うと思うんですけど、僕沖縄に行って、沖縄っていったら海で、5日間ぐらい沖縄いて、その中で3回ぐらい海に入って、その海に入れたことが。それも11月だったので、とても楽しかったです。

―――そうなんだ。あんまり勉強とか部活とかでの大変さよりか、良かったなっていうのが強いんだ?

 そうですね。勉強は、やっぱみんなのレベルが高くて、自分もやらなきゃっていう気持ちになるし。みんなが勉強してたら、自然と自分も勉強しようってなって。

―――中学校時代とそんなに違うの?

 いや、中学校は自宅から遠いところで、一緒に勉強する人がいなかったんで。東筑では、みんなと一緒に勉強できる自習室とかあって。部活も本当に盛んですし。

(13)本校を目指す中学生へのメッセージをお願いします。

 東筑は皆さんご存知の通り、頭のいい学校と思ってるかもしれませんけど、入ったらみんなが勉強っていう感じじゃなくて、みんなちゃんと部活と勉強の両立ができていて。入って損もないと思うし。本当に楽しい高校生活を送れると思います。特にラグビー部は、本当に楽しいんでぜひ機会があったらラグビー部に入ってください。

―――ちなみになんだけど、自分の高校入試のときって、余裕があるタイプの人だった?

 中学校のときは、そこそこの余裕があったと思います。

―――それさ、高校に入ってギャップとか感じなかったの?

 まあ、頭いい人はもう本当に頭いいなっていうのはありました。

―――入るときは比較的余裕があったりして、実際にいざ高校入って始まってみたら、自分より圧倒的に頭いい友達がいっぱいいたりするみたいな感じがあって、かつ部活もある中で、何かこれだけはやっておけば周りについていける!っていうのあるの?

 ちゃんと先生の言うこと聞いてやることです。課題(宿題)が別に多いわけじゃないんですけど。

―――課題多くなかったの?

 いや、そうですね・・・。中学の頃は課題がない学校で。課題はなかったんすけど、高校入ったら、噂で東筑の課題は多いよって聞いてたんすけど、まあ、そこまでではなくて。土日あったら全然終わるかなみたいな量でした。

―――ちなみに塾行ってたの?

 中学校では行ってたんですけど、高校ではいってないです。

―――それはよく頑張ったね。では、終わりましょう。

 ありがとうございました。