岡村「今回はゲストとして、保健室の棈松(あべまつ)先生をお招きしています。」
棈松「あべまつです。よろしくお願いします。」
岡村「今、東筑生だけでなく、世界中の人がコロナウイルス関連のニュースに関心をもっていると思います。このようなときだからこそ、保健室の先生にアドバイスをいただきたいのですが、よろしいですか?」
棈松「お声かけいただき、ありがとうございます。新型コロナウイルス感染症に関することは、新聞やニュース、情報番組、インターネット等で毎日、見聞きしていると思います。感染者数などの状況は、日々刻々と変化していますが、対策については当初から一貫していて、変わっていないと思います。」
岡村「手洗いやマスクの着用は、必ず行うべきだと思うのですが、気をつけるべき点はありますか?」
棈松「一人ひとりが、外出を控えるとともに、咳エチケット(咳やくしゃみをする際に、ハンカチ、袖などを使って、口や鼻をおさえる)や手洗いを徹底することがとても重要だといわれています。」
岡村「手洗いについて、もう少し詳しくうかがってもよいですか?」
棈松「手洗いは、外出先から帰ったときにはもちろんですが、人の手が触れることの多いモノ、例えば、買い物カートやかご、電車の手すり、ドアノブ、エレベーターのボタンなどで特に注意が必要です。私は、学校でもドアを開けるときは、直接さわらずに、肘で開けるようにしています。」
岡村「買い物のとき、カートの取っ手のところは、事前に拭いたりしたほうがよいですね。気になっていたのは手の消毒についてです。石けんと消毒用アルコールはどちらがよいとかありますか?」
棈松「消毒用アルコールは手に入らない状況が続いていると思いますので、石けんによる丁寧な手洗いを心がけることが大切だと思います。消毒用アルコールは、皮膚の水分や油分を奪うので、皮膚が乾燥しやすくなってしまいます。乾燥によって手荒れを起こすと、皮膚のバリア機能が低下してしまいますので、保湿も大切にしたいところです。」
岡村「他にも何か対策をしておくべきことはありますか?」
棈松「三密(密閉、密集、密接)を避けることや、しっかり食べてしっかり休養をとることで免疫力を高めるということは、よくいわれていることですが、私は、学校の休業期間が長くなっていることで、皆さんのカラダや心に不調が現れているのではないかということが気になっています。」
岡村「先日配付していただいた先生たち向けの保健だよりにも、そのことが書いてありましたね。」
棈松「今回のような『突然の出来事』が起こり、先のみえない状況や行動の不自由さがある中では、自分でも気づかないうちに、緊張した状態になっているといわれています。そして、その状態が続くと、カラダや気持ちに力が入り、イライラや不安も高まりやすいといわれています。」
岡村「私も何となく、調子の悪さを感じることがあります。」
棈松「大人でもそうですから、生徒の皆さんも、勉強や部活動のことが気になったり、友
達と会えないことが続いたり、もしかしたら生活リズムをくずしたりして、カラダや
心に様々な反応があらわれているかもしれません。以下のチェックリストを参考に、
体調や心理面に影響が出ていると感じたときは、遠慮なく、学校の先生に連絡してく
ださい。一緒に解決方法を考えていけたらと思います。」
岡村「スクールカウンセラーの西村先生からのメッセージも学校ホームページに掲載しています。生徒の皆さんは、是非ご覧ください。棈松先生、今日はありがとうございました。」
【参考】このような症状は当てはまりませんか?
身体面 |
心理面 |
□ 眠れない □ 疲れがとれない
□ 肩こり □ 頭痛
□ めまい □ 胃痛や腹痛 |
□ 不安 □ イライラ □ 緊張
□ 心配 □ 落ち込む □ 無気力
□ 集中力の低下 □ 一人がこわい | |